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「中公新書の森 2000点のヴィリジアン」による「不完全な真空」 



文庫や新書の目録は割と好きで、書店に行って目にすると余り何も考えずにもらって帰る。主に風呂で読む。「中公新書の森」は、目録のように見えるけれど目録ではなく、中公新書が40数年かかって2000タイトルを超えたのを記念して出たもの。川上弘美(もう50歳なんですね)のエッセイや、奥泉光と渡邊十絲子の対談、そして179人にアンケートをとった「思い出の中公新書」からなる。最も印象に残る、人に薦めたい中公新書を、179人が最大3タイトルまで選び、挙げた理由を書いている。そんなわけで、私も私の中公新書ベスト10を選んでみた。

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ホルヘ・ルイス・ボルヘス「創造者」 



 ブエノスアイレスの夕暮れと夜がなかったらタンゴは生まれないだろうし、
 その空にはタンゴのプラトン的なイデアが、その普遍的形体が
 我々アルゼンチン人を待ち受けている。

  --ボルヘス「エバリスト・カリエゴ」

タンゴといえばアストル・ピアソラ。異論は認めない。
アルゼンチン生まれのボルヘスはピアソラと組んで作詞したこともある。
だがボルヘスは、アストル・ピアソラの音楽をタンゴではないと断じた。
おまけにピアソラに対してタンゴの何たるかを講釈垂れたらしい。

ピアソラがタンゴであることは、今では世界中の誰もが知っている。

では、ボルヘスにとってタンゴとは、どのようなもので「なければならない」のか。
ボルヘスの考える「タンゴ」と、ピアソラの音楽は、全然違う。ミラノと富良野くらい違う。

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加賀太きゅうりのもろきゅう 



最近知り合った福井県の某氏も野菜を作っていて、玉ねぎが小さいと言っていました。うちの玉ねぎも今年は小さいです。にんにくは、いま干しているところです。で、加賀といえば加賀野菜(加賀野菜公式サイト)。正確には加賀野菜の加賀は金沢市農産物ブランド化協会という、そこまで露骨なネーミングもかえってすがすがしいくらいのところがつい最近名づけたものであって「加賀百万石」とかの加賀です。現在の石川県加賀市ではありません。なぜ「金沢野菜」にしなかったのかというと、広く知られている「加賀百万石」の伝統イメージに結びつけたかったからなのではと邪推します。加賀野菜に認定されているのは15品目。なぜか何の変哲もない筍が認定されていて、加賀独特の丸芋は認定されていません。私の知らない力が働いているのでしょう。まあそんなことはともかく、太きゅうりの季節になりました。

※CDがアルトル・ピアソラ「タンゴ:ゼロ・アワー」なのは特に意図はなく、単に手近なところにあったからです。

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眠音[neon] Vol.10 



石田屋が発行する「眠音」2009年夏号の特集は「ねおんなひと・きままな自転車ライフ」
メディア掲載といっても、漆塗りの自転車に乗ってるということで掲載になりました。
漆器でも、漆器屋としてでもありません。
気ままな人間で、自転車に乗っている私。
いつものように、顔が判る写真は載せないよう気ままなお願いをしました。
この日のポイントは、MAVICの新しいグローブと、
プログレッシヴロックの代名詞PINK FLOYDの「狂気」をモチーフにしたサイクルジャージです。
こんなのを海外から通販で購入するアホは他にいないというわけではなく結構います。
(狂気はアナログLPとCDと5.1chSACDの三種類ぜんぶ持っています)

※ここに載せた画像は、本文を読めないよう、見出し以外はガウスをかけてあります。

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