わたしの漆器づくりは時流に乗った言葉にあてはまるのか

そろそろ、ある言葉について、私の考えを明確にしておきたいと思います。

最近会う人からしばしば聞かれる言葉のひとつに「LOHAS」(ロハス、ローハス)というものがある。スローライフからの流れで、なんとなく良いイメージを持たれている。地球にやさしく、環境を意識したものであると。略文字であるLOHASは、“Lifestyles Of Health And Sustainability”つまり「健康と持続可能性のライフスタイル」ということだ。すばらしい。
雑誌にこの言葉が現れたとき「ああ、またこういうものが出てきたのか」と、私はやるせない気持ちになった。その雑誌が再生紙とソイインクで作られているなら賛同するが、そんなことはない。その後、電通がこの言葉を商標登録した。さらに、現在では出版社と商社が組んで、ほぼ9割の領域で商標登録が済んでいる。

本来ライフスタイルであったはずの「LOHAS」は、日本では勝手に使うことのできない「商標」なのだ。お気をつけください。どうしても使いたい人は、今年の春から、その商標をライセンス商品とするビジネスが始まっているのでご利用ください。ちなみになぜか一業種一社です。許可なく使うと、シャープのように出版社から訴えられます。

NPOのように思われている有限責任中間法人ロハスクラブ(代表者は雑誌の編集長)の活動内容は、ライセンスビジネスそのもの。なぜか環境省が後援している第1回ロハス デザイン大賞が発表になった。ロハスクラブの理事を務めているミュージシャンのツアーが受賞している。サスティナブル(持続可能性)について何か考え、研究し、人々の生活様式を新しいものに導く、といったことは一切行われない。環境保護に寄附することなど1円もない。あるのは、なんとなく環境にやさしいという「イメージ」を広め、商標ビジネスであることを知らない人たちを集め、自分たちにお金の入ってくる「システム」だけだ。

ロハスとは、ライフスタイルのひとつではなく、単なるbuzzwordに過ぎない、と私は思います。


お願いだから、私の前で、こんな言葉を出さないでほしい。
出してもいいけれど、私の生活様式や仕事をロハスなどと言わないでほしい。

わたしは、そんな言葉が生まれる何百年も前から繰り返されてきたものづくりを続けている。材料は、木と、樹液と、土と、石と、植物。そのまま捨てても、何ら環境破壊にならない。それがほんとうの「持続可能」な生活だ。CO2を削減したり健康に良いだけで「認定」を「いただく」ような短絡的な「モノ」とは、まったく違います。


今日は、世界環境デーです。


参考に。
Wikipedia
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