Gidon Kremer『J. S. Bach The Sonatas and Partitas』



【ecm】【classic】
ECM1926/27


バッハ『無伴奏ヴァイオリンソナタとパルティータ』

ヴァイオリンの旧約聖書と呼ばれる曲。
ワルツさんのところで詳しく紹介されています。よく名前が挙がるヴァイオリニストは、シェリング(シェリンク)、ハイフェッツ、最近だとシュミット。これは、クレーメル20年ぶりの録音。ヴァイオリンは、ジュゼッペ・ガルネリ。ギドン・クレーメルは、タンゴの革命家アストル・ピアソラの曲を演ったりしていて、私の中ではヨーヨーマのような扱いだったけれど、印象が180度変わった。

まったく楽譜に忠実ではない。でも、本来そうあるべき姿が初めて現れたような深みと高み。クレーメルの彫りのある冷酷な演奏と、ECMの音質がぴったり。非情緒的なのに、魂に届く。disc1のフーガで最初の山場。disc2の、見事なシャコンヌから長調のソナタ第三番への流れに陶酔。鳥肌が立つCDはあまりないが、これは数少ない1枚。というか2枚。何度聴いても底が見えてこない。めったにない体験ができる2時間。クレーメル自身によるライナーノーツも、音楽について、過去の曲を演奏することについての深遠な洞察とそこから導き出された姿勢が明晰に綴られていて、すばらしい。
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コメント

ワルツさんコメントありがとうございます

ワルツ様

つたないことないですよ。ワルツさんはクラシックに詳しいですし、graceです。クレーメルのこれはECMでなければ出せない音でしょうね。ビブラートが控えめで、センチメンタルやロマンを一切排除しています。昔のVerveやDENONだと熱を帯びて生々しくなってしまい(もちろんそれが良いものもあります)、装飾過剰というか情感の押し付けになると思います。そして、いちばんの特徴は残響感です。教会で録音したせいでしょうか。とても広いプレゼンスです。まとわりつく感じや楽器にかぶる感じが、苦手な人は苦手でしょうね。もちろん曲も良いのですが、演奏に心がゆらぎます。弦楽器しか得意ではない珍しいスピーカー、ソナス・ファベールのガルネリで聴きたくなってしまいます。

クレーメルの演奏を何度も聴いて体にしみこませてから、シェリングとバラティを購入したいです。

このCDにはインナースリーブの他に、プラスチックケースと共に紙ケースに収めるブックレットもついていて、ジャケットのデザインが紙ケース、ブックレット、インナースリーブと3つにあります。右下にはバッハのサインがあり、非常にストイックなデザインに仕上がっています。ブックレットにはバッハの楽譜の写真もあります。クレーメルのものと思われる加筆がされていて、とてもスリリングです。これで4200円というか、ふだん使わないので気づきませんでしたがamazonだと3780円というのは、とても安いと思います。一回しか聴けないCDだとしても、それ以上の価値があると思います。でも最後は好みですね。ネット検索しても、この曲の決定版といった大絶賛か、音質が苦手か、評価はまっぷたつです。

ECMのジャケット画像は、あまりネットにありません。画像を乗せているECMのマニアというかコレクターのHPは、何とECMオーナーの許可を得ているようです。ジャケットにも当然著作権がありますので。ジャケットの装幀やデザインに対する批評などをするのであれば画像掲載に問題はないのですが、私の記事は、感動したこと、そしてそれによる敬意だけです。でも、ただジャケットを撮るだけでなく、音とジャケットのイメージに沿った画像を撮ろうと気にはしています。そのせいで見づらいものが多いという声もありますが・・。

amazonの画像が、ちゃんとしていますね。
http://images.amazon.com/images/P/B000AU1LDA.01._SS500_SCLZZZZZZZ_.jpg

何と美しいジャケット!

kotaさん、写真載せて下さってどうもありがとうございます。
その上、私の名前まで!
私のは、つたない記事なので、恐縮しています。(大汗)
ECMレーベルはジャケットのデザインからして硬質で素晴らしく、音は玉のように透明な感じだという印象があります。
張り詰めた緊張感が、無伴奏のヴァイオリンの演奏にはぴったりなのでしょうね。
LPを買い換えてCDにする時には(最近、少しずつそうしています。)是非、このクレーメルのアルバムにしたいと思います。
紹介下さって、本当にありがとうございます。

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