Vergil Fox Encoles-LIVING STEREO



【classic】

1950年代に脅威の録音技術による高音質で名を馳せたRCAのLIVING STEREOは、現在でもレコードが高値で売買されている。どれだけCDの音質が向上しても、アナログには適わないからだ。近年になってようやくSACD化を始めた。音質は当然のことだが、リビングステレオの真髄は、3チャンネル録音にある。
2007年2月リリースは、たぶんSACD第6弾。ヴァージル・フォックスはオルガニスト。このアルバムは、オルガン曲を演奏したものを集めたもの。バッハのフーガ、G線上のアリア、シューマンのカノンなど超有名曲ばかり。オルガンの音色がすばらしく、オケの配置は目に見えるよう、定位もぴしっと決まり、空気の波が部屋に浸透していく。オルガンやチェンバロといった古い鍵盤楽器の音色は大好きです。

日本でオルガンというと小学校にあるものを思い浮かべますが、オルガンといえばパイプオルガンです。ものすごく低い音を出そうとすると、ものすごく長いパイプを作らなければなりません。でもそれは無理。なので差音を利用して出しています。不思議ですね。

LIVING STEREOは価格が安いこともうれしい。邦盤でも2100円、輸入盤ならHMVやamazonで1300円程度。おまけにLP2枚分収録。輸入盤と邦盤のどちらが高音質かは、ものによって異なる。ケースは輸入盤のほうがCDよりさらに紫外線に弱いSACDには向いている。ブルーノートのように本国盤を選べば間違いないというわけではないところが困るけれど、いずれにしても脅威の音は堪能できる。

DVDによる映像メインのユニヴァーサルプレーヤーではなく、SACD5.1chマルチプレーヤーで聴いてみてほしい。SP盤を聴いたことのある人なら身を持って知っている通り、テクノロジーの進歩と音質の向上は同じ歩みではない。
関連記事

コメント

非公開コメント