iMOGEN HEAP/speak for yourself



【rock&pops】

イモージェン・ヒープ。イギリス出身。数年前に矢井田瞳がプッシュしていた。だからというわけでもないけれど、てっきりアラニス・モリセットのような「オルタナロック」だと思っていた。3月に2ndの日本盤が出て、試聴で5曲目を聴いたらレジに足が向いていた。
作詞作曲、プログラミング、演奏、すべてをひとりでこなす。ピアノもギターもチェロもクラリネットもドラムも演奏する。ライブではパソコンとキーボードを駆使する。エキセントリックなイメージを持たれているが、ビョークやスティーナ・ノルデンスタムのような、声や唄い方でそれと判る種類のエキセントリックではない。かといってケイト・ブッシュやフィオナ・アップルのような恐さもない。一聴すると普通なんだけれど、本質が絶対におかしい。何がalternativeって、これぞalternativeである。

生楽器を使ったエレクトロニカ(≠フォークトロニカ)は、電子音が色付けのようにきらきらと降り注ぐ曲が多い。だがこれは、電子音が基本で、生楽器の音色が降り注いでくる。不思議な音像。曲によってはギターもあり、ロックの鋭角的なダイナミズムもある(クレジットを読んだらジェフ・ベックが弾いていた)。サウンドプロダクションは(結果として出てくる音楽の質感は全く異なるけれど)マッシヴ・アタックに近いといえば近い。歌詞は、感覚的な側面を強調したコラージュのようなものもある。単語の羅列がメランコリー混じりのノスタルジーを引き起こす。なおかつ強烈。

公式サイトで試聴できる。5曲目“Hide and seek”が突出。鋭利な結晶のような歌詞。包み込むようなサウンド。ヴォコーダーで処理されたボーカル(ある意味アカペラ)がこんな使い方をされるとは。デジタルが嫌いな人でもこれはいけるような気がする。21世紀の聖歌と呼ばれているのが解る。細かなノイズが時間の流れにある汚れを拭い取るように浄化し、時折訪れる澄み切った静寂。パソコンでの試聴だと安いエレクトロニカに聞こえてしまう。ヘッドフォンをお持ちの方は接続して“Hide and seek”を選曲したら、目を閉じてください。

PVはYouTubeにあります。想像していたルックスと違う。

日本のサイトでは、癒し系であるかのような紹介文。しかし決して癒し系に括られるような音楽ではない。明鏡止水な瞬間もあるけれど、それだけではない。面妖で、ころころ変わり、うっかりしていると置いていかれる。これは彼女の独り言なのだ。
関連記事

コメント

lilla様
こんにちは。
機内チャンネルにありましたか、さすがソニーだなぁ。イヤフォンで聴くとなおさら感触の違いが出たのかもしれませんね。私はこれを聴くときいつもヘッドフォンです。

正面から見たらアラニス系ですね。横から見たら全く違うところが興味深い顔立ちです。初めて見たとき私は反射的にイヌイト系を連想し、どうも違う気がして考え、(ナチ的な意味ではなくクロマニョン的という意味で)北方人種ではないかと思いました。高身長、左右が狭くて上下と前後が長い顔、口蓋部が前に出てる、細身で筋肉質、というだけなのですが。それにしても世の中知らないことだらけです。
モンゴロイドにはない顔だと思いますよ。お酒も強そうですし。

4月だったかの全日空の機内放送で聴くことが出来ました。それ以来注目してます。この人。

>ルックス

遠目だとアラニス風なので一瞬驚きますよね^^;。

南欧か北アフリカ・インドあたりのルーツもあるのかなあ、という顔立ちですね。
非公開コメント