■人

すべての人を満たすことはできません。
それでも、すべての人に買わせるものを考えることが「商品開発」だと思っているメーカーがあるような気がします。それは高度成長期の話であって、いまは違います。一種類を大量に作っても売れなくなるのは当然のこと。大量生産するメーカーは漆器の世界にもあり、ギフト市場へ手をのばしました。

私はそうではありません。お弁当箱を探しているという相談が来たら、その人のイメージを具現化できないか考え、仕様と価格に納得いただけるならば、その人だけのお弁当箱を一組だけ作ります。

また、作家のように材料次第に過ぎない「木目がすばらしい」「たったひとつの作品」を数少ない顧客に馬鹿みたいに高い値段で毎年毎年売りつけるつもりもありません。お椀をひとつお買い上げいただいたら、死ぬまで愛用していただくことが最上のよろこびです。毎年購入されても、昨年のお椀はどうなったのか不安になります。
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