3.11

そのとき私は、クルマに乗っていました。
その日にやるべきことをやって、ちょっと一息つこうと、よく行くカフェへ行きました。
店主とお客(顔なじみ)が、iPhoneを片手に「地震」と言ってきました。
 
(あほみたいに長くて、まとまりがないボヤきなので、末尾のリンクだけでもご覧ください)

で、つい私もカフェの椅子に腰をおろしてから自分の携帯(タフさ優先なのでG-shock携帯です)でツイッターを観ました。東京タワーの先が曲がっている画像が目に入ってきました。九段会館がどうかなっちゃったようです。電車が停まっているようです。ツイッターで私がフォローしている方は、もちろん人口と比率が近いので、東京とその周辺で3割4割いらっしゃいます。なので東京のことばかりTLに流れているのでしょう。そんなわけでしばらくツイッターでみんなのツイートを観ていたのですがそうじゃないだろと気づき、カフェの店主にテレビをつけてほしいと言いました。ちょうど、津波が名取川を逆流しているところでした。

地震、津波、放射能。最悪です。あまりの悲惨さに目をそむけたくなる気持ちも少しありました(同じような人は割とたくさんいたようで、テレビが通常放送に戻ってほっとした、という声を頻繁に耳にしました)。でも私は、目を背けず、見る、と決めました。これが現実。現実感のない光景だけれど、これが現実。私は「正確な情報」を集め、それを広めることが、まずは非被災地の私にできることだと判断しました。ツイッターでRTばかりやっていてもしょうがないと気づいたのです。それだと、ツイッターの中だけで情報がいつまでも回ってるだけですから。mixiやまちBBSや2chや各自治体のサイトや各自治体のメルマガ(私はメルマガを発行している被災地の自治体すべてメルマガ登録した)を観まくって、ピンポイントの状況を伝えはじめました。安否情報の掲示板などが開設されたら、それらのリンクを貼りました。

このようなことが起きた場合の「情報」とは
・被災地の人が、非被災地へ何かを伝えたい
・被災地の人が、自分のところの何かを知りたい
・非被災地の人が、被災地の何かを知りたい
・非被災地の人が、自分のところの何かを知りたい
といった種類に大別されます。

当初私は上記四種類を何でもかんでも発信していました。でも、いちばん大事なのは何か、と情報に優先順位をつけました。これは実際問題として当然だと思ったからそうしました。東京の電車がどんな運行状況になっているかと、東北の町が避難所をどこにしたのか、とでは、話が全然違います。茨城でガソリン給油できるところを探している人が目立ち始めたら、ついつい私もツイートしちゃってたんですが、そういう書き込みをすることができない人がもっと北にいるとこに気づき、東北の給水所や開いてるスーパーなどの情報に重きを置くようにしていきました。

被災地からの「水も食料も来ません!」というツイートが回ってきたら、私は他の掲示板にコピペました。そんなのをいつまでもツイッターの中だけでリツイートしてても何にもならないからです。119番通報したら「通報した」というツイートをしてください、という突如湧いたツイッター内ルールとか、そういう不備だらけのものは無視しました。無視というのは、通報したことをツイートするのではなく、リツイートされまくっているものはしない、ということです。

しばらくすると、私宛に「どこどこの情報を教えてほしい」というメッセージやmentionが届くようになった。さすがにそれは分からないので、そのことを書き込むと良さげな場所をお伝えするだけでした。首都圏の停電については、ほっときました。売上を気にせずに何かをしてくれるところ、たとえばシャンプーを無料でやってくれるヘアサロン、などの情報は流しました。

史上最大の震災で、しかも原発。日本がひとつになって、この災害から立ち直らなければいけません。これまでの「常識」で物事を進めていてもしょうがないのです。政府や東京電力、そしてメディアが、どう動いているか。しっかりと注視し、それはどういうことなのかを考える。海外メディアとの比較でも良いし、ネットとの比較でも良いです。次の選挙で、意思表示をするのも「できること」です。でももちろん、それは先の話です。これらは非被災地だから可能なことです。

多くの人たちと同様、私は東京消防庁の会見(YouTube:会見前半 )に心を強く強く打たれました。「命がけで取り組む」というのは、ああいうことです。批判しててもしょうがないのですが、手柄を全部自分たちのものにしたい素人集団の政府(総理大臣が「命をかける」と言っていたけれど、何するんでしょう。カイワレのときみたいにほうれんそうを食べて牛乳飲むのでしょうか)や、何十年も下請けの下請けに原発の現場作業(「原発ジプシー」とか「原発奴隷」とか呼ばれているのです)をさせている東京電力や、NHKを含め相変わらずなメディアについては、そんなもんだと認識したら、それでいいと思います。彼らに何かを期待すること自体が間違っているのだと改めて感じた、それでいいです。何かあったら119番に電話する、というのは、ふだんからそうなのですし。IH調理器が炎上しても、誰も電力会社に電話しません。ふだんの「任務」で背負ってるものが違うのです。というか、背負ってるか背負ってないかという決定的な違いがあるのです。

寄附は、日本赤十字社が最善の選択だと思います。間違いなく100%遣われるからです。芸能人が呼びかけている募金や、チャリティグッズ販売。それらを通すよりも、直接寄附したほうが良いのは自明のことです。また、さまざまな小売店・飲食店に、募金箱が置かれています。チャリティ用に商品を「募る」店もたくさんあります。それらについても、そこにお金を入れるより、赤十字に直接振り込んだほうが良いのも自明のこと。何しろ、振込(振替)手数料がかからないのですから。さらに、税控除になるレシートも手に入ります。

ただし、お店が身を削ってでも義援金を集めているなら、強く賛同します。具体的には、商品の売上の一部を義援金にあてる、売上の全額を義援金にあてる商品を設ける。などです。たとえば、加賀市ですと、片野海岸にあるうみぼうずというコーヒー屋が、コーヒー2杯目以降(おかわり)を300円と安くして、しかもそれを全額赤十字に寄附すると発表しています。ハンドピックで自家焙煎のスペシャルティコーヒーが300円で、原価と手間がどれくらいなのかコーヒー屋でない私には知る由もないのですが、それらを全くもらわずに全額寄附するのです。レジの横に透明な瓶を置き、だいたい幾らくらい貯まったか誰でも判るようになっています。私は、瓶に貼るラベルを作るところから一緒に過ごし、どういうのがいいのか一緒に考えました。店主は最初「義援金コーヒー」とか言ってて、何とコーヒーの代金全額を義援金に回すことを考えていて、ネーミングに悩んでいました。でも「あれ、そうなるとうちが赤字だな」とお気づきになったようで、じゃあ1杯目の代金はいつも通りもらって、おかわりしてくれたら全額寄附、と決めました。ふだんは1杯だけのお客が、おかわりしてくれると言って店主は喜んでいます。客がおかわりすればするほど、どこかで赤字になるのに。瓶を持って郵便局へ、一緒に行く約束をしています。コーヒー屋の店主は「こういう金に手を出したら人間おしまいだ」と言っています。なので証人などいなくていいのですが、そういう意図ではなく、単に「一緒に行かない?」と誘われたので一緒についていこうと思っています。

こういう店には、むしろ2杯目を飲まずに、小銭を募金箱(瓶)に入れたくなります。
身を削る覚悟を決めた、その思いだけで充分立派なことだと思うからです。

してはいけないことは、自分がいらないものを救援物資として送る、細々としたものを救援物資として送る、ボランティアに行く、です。自分がいらないものは、他人もいらないです。汚れた毛布や古着をもらっても、焚き火の火種にしかならないのは既にご存知の通り。細々としたものというのは、ペットボトル1本・お菓子一袋・カイロ一袋、といったようにバラバラなものをひとつの段ボールに梱包することです。仕分けが大変です。送るなら、粉ミルク三箱、とかにしましょう。ボランティアは阪神淡路や中越や能登でも問題となった通り、その心意気は良いのですが、ボランティアの寝床とトイレと飲食と風呂を良いしなければならないのは、被災地なのです。それらを自分ひとりでどうにかできるのであれば、大歓迎だと思います。つまり、全部自分で持参して被災地へ、ってことです。それがほんとのボランティア。歌を唄いに行く人も、漫才やりに行く人も、基本はそうだと思います。

ふだんから自分のことしか考えていない自己陶酔のポエマー声楽家(税金で給料をもらっていて、それが自分には当然の待遇だと考えている市職員)に、私は意図的にきつい言葉を返しました。その人には、それくらいの言葉で伝えないと、自分がどれだけ場違いな言葉を発しているのか気づかないだろうと思ったからです。すると、何てことを言うんだ、人でなし、と言ってくる人がいました。想像力と思いやり、という言葉が書かれていました。他者にそう言うってことは、自分はそれを持っていると考えているのだろう。だが残念ながら、書かれてきた言葉は、そのまま声楽家とその人自身に当てはまる。ブーメランだと気づいていない。こういう、自分は正しいと心の底から信じ込んでいるのは誠に質が悪い。そして重要なのは、その「想像力と思いやりを持つ人」が、私を不快にして傷つけても平気なところだ。

話は逸れるが、私は、友情(のひとつ)とは、友人が間違ったことをしたときに、それを指摘できることだと考えている。「何があっても○○ちゃんの味方だよ」というのは、一見美しい。だがそれは、表面が綺麗なだけだ。思考停止。友人が「想像力と思いやり」に欠けた発言をしているなら、TPOだか空気だかを読んだほうがいいと諭すことも友情のはず。少なくとも私にとっては、友情っていうのはそういうもの。友人の気持ちが解るから、っていうのでは閉じた世界。大事な友人を悪く言われた、言った奴が悪い。それじゃ何も考えていない。要は自分たちのことしか考えていない。それを賛美してくれる人が「良い人」なのだ。「外部の美しくないもの」は遮断する。私たちはとても綺麗。たまに毒を吐くけど、基本自分は善人。他者がたまに毒を吐いたら、悪人。同じことをしても、この違い。はい、自己愛の塊です。この手の人間が口にする「想像力と思いやり」っていうのは、自分(と自分の身内)に気を遣えってことに過ぎない。「他者」のことなど目に入っていない。想像力はどこ行ったのだろう。言葉の暴力どころか、根本的な考え方に誤りがあることを自覚できていない。「男だから、頭が良いからといって、ちょっとくらい思いやりを持ってくれてもいいのに」というのも、単に自分たちをかわいく扱ってほしいという「要望」に過ぎない。自分たちの言動や姿勢は不問。そういうスイーツ脳は、ふだんはどうぞご勝手にお花畑の世界で歯の浮く言葉を垂れ流し合っていればいいが、今は世間の目に触れない内輪でやるほうがいい。今は、と書いたけれど、今後はそういうのから気持ちを切り替えるだか心を入れ替えるだか考え方を改めるだかしていくことが良いのではないか、というくらい変わるとも感じている。

逸れた話が長くなるのだけれどついでなので論理学と詭弁について生活の中で参考になる話を。いわゆる「論点のすり替え」または「論点無視の虚偽」と呼ばれるもののひとつに「感情に訴える」がある(野崎昭弘「詭弁論理学」)。私を非難したおばさんは、詭弁を術として身につけているわけではなく、単に理性が欠けた人物に過ぎないのだけれどね。で、詭弁のひとつに「同情論証」と言われるものがある。問題の本筋は最早出番はなくなる。「敦子にそんなこと言うものじゃない。敦子がかわいそう」というのは、「敦子に酷いことを言うのはかわいそう。だから敦子に酷いことを言うべきではない」という推論だ。論点回避。しかも、この「○○は○○だ、だから○○すべきだ」というのが、これまた「自然主義の誤謬」と呼ばれる詭弁である。

計画停電という名の強制停電がはじまった頃かな、被災地とは何ら関係ないのに「日本経済を回すためにお金を落としに来てください!」とツイートしている、非被災地の飲食店がツイッターのTL上に目立ちはじめた。私は、そういうのって究極的に突き詰めれば私利私欲でしょとツイートしました。お客が全国に散らばっているなら解ります。売上が落ち込まないわけがない。もちろん「非被災地の人はこれまで通り明るく元気にやってください、それを知って私たちも元気になります」という考え方の被災者もいる。そのことを持ち出して、罪悪感を解消して享楽に励む非被災地の商売人もいる。だが一方で、そんな非被災者の姿を知って、良く思わない被災者もいる。おなかをすかせた避難民もいる。では、そんなとき、どちらのことを考慮したほうがいいか。私は、そうでない被災者の立場に立つ。まだ行方不明者はたくさんいるのだ。

そんな感じで嫌われっぷりも加速しているツイッターです。
はっきりとここで言っときます。

私は、こんな事態の中、自分のことしか考えられないような非被災者からは、嫌われても全然かまわない。

私は自粛しろとか節制しろとかなど言っているわけではありません(そしてそもそも私が思っていることであって、誰かに強制してるわけでもないし強制できるわけもない)。今まで通り淡々と「自分のすべきこと」と「したいこと」をすればいいのです。そこに「経済を回さないと」とかいう余計な言葉がつくと、途端に何か嫌な臭いが漂ってしまうのだ。「日本経済を回す」ために、個人経営の飲食店に行くことは、最善なのか。私には解らない。そりゃ回るだろう。でも、それを置いといても、加賀市でも、ここ数日の消費額はものすごいことになっている。水や電池がどこにもないのだ。さて、これからしばらく収入が減るだろうなぁとぼんやり思ってい田舎の人たちが、水や電池やインスタント食品やカセットコンロやカセットガスや手回しラジオなどを買い込んで、さらにその上に外食する余裕はあるだろうか。数日間はないだろうね。でも非被災者は、数日で済む。そう、部外者の心など、数日間で変わってしまうのだ。エジプトのことや、京大カンニングのように。テレビがNHKを含めて途端に通常放送に戻ったように。

つまり「経済を回すために来店してください」などと、いちいち発言しなくていいのだ。これは人間としてはふつうだけれど、商売人としてはイマイチである。人間としては最低だけれど商売人としては優秀な人は、たとえば江戸の大火のとき、真っ先に長野の山林を買い占めた紀伊国屋みたいなものだ。今回も建材などでそういう人がいるかもしれないし、いないかもしれない。目に見える小者では、ヤフオクで電池やラジオや水を売っている人がいる。そして、そんなの落札して振り込んでから発送され、届く頃には同じ物が店頭に並んでることに気づかない人たちが文字通り競っている。で、長い目で見れば、商売人として立派なのは、身銭を切ってでも被災地をどうにかしようと考える人だ。そういう人は、人が去っていかない。たとえこれまで身近にいた客が減るとしても、何かあったときに手を差し伸べてくれる人が必ず現れる。正直あまり私は信用していないのだけれど、因果論だ。誰の前でも胸を張って自分の本心と言動を表明できるか否か。

悲嘆に暮れる被災者の目に触れたら人格を疑われるようなことは、ネットで書かないほうがいい。
「自粛」と「共にがんばる」とでは、全然違う。

この震災を復旧するには何年もかかり、原発については何十年かかるか判らないけれど、数日ではない。これまでの常識や慣習など飛び越えた事態になっている、そんなときに「経済を回す」か「自粛する」かの二者択一だけしかないなんてことはない。もっと「しっかり」しないと、これを乗り越えることはできない。と私が考えていることを、こうしてブログに綴ることも「私ができること」のひとつ。もっと権力のある人は、そんな立場だからこそ「できること」があるはずです。自分たちの非を認め、透明に公開することが、何よりも大切です。これまでは「そうすべき」だった手間と時間のかかる手続きは、なくしたほうがいい。自己保身で後手後手に回っている間にも、亡くなっていく方がいます。情報も物流も遮断されてしまった場所で、今も不安を抱えて暮らしている人がいる。避難所にいるのに亡くなってしまう人がいる。行方不明の人もいる。

被災地でないところまで落ち込んでたら日本全体が潰れる、というのは確かにその通り。でも、浮かれていたり、被災地のことを見ないフリをするのは不可能です。おそらく私たちは、これから永く語り継がれる歴史的な事態に見舞われているのです。いま加賀の飲食店にお金を落としても、それではお金を落とす生活者が疲弊してしまいます。経済のことを知っている人にとっては簡単な話。また、飲食店も仕入れが大変になることは予想がつきます。目先のことだけしか見えていないのでしょうが「来店して」とか言ってるだけでは経営者としては甚だ疑問と言わざるを得ないのです。んなこと言ったら「漆器買って!このままだと山中漆器も共倒れ!」とか言うのも地元客を相手にした飲食店よりも正当化されちゃうわけで、私はそんなおかしなロジック(になっていない)を持ち出すつもりは全くありません。落ち込むことは確実です。東北の方々は、あたたかい味噌汁をいただくお椀が本物の漆器だろうと偽物の漆器だろうとプラスチックだろうと金属だろうと、そんなの何だってかまわないのですから。

ではどうするかを考えることが大切なわけで、単純に「来店して!」「買って!」とか言うのでは、何も考えていない。落ち込むことが確実なときに、そう言うだけで事態が好転するなら、そんな簡単な話はない。商売のノウハウやMBAなど不要だ。そんなわけで、そういったことを非被災地の人が叫ぶのには、私は冷たい。考えていかねばならない、ということを改めて明確にされた震災でもある。もちろん私は外食するし買い物もする。それは何ら変わることがない。そして私は、自分が考える/信じる「良い漆器」を、今まで通り作る。もう一杯飲もうかなというときに、これを寄附しようかなと思う。ここでお金を落とすのも、寄附したお金が何かに遣われて人から人へ渡るのも、厳密に言えば違うけれども「経済を回す」ことであることはだいたい同じなのだ。

彼氏が「経済を回そう!」と言ってて恥ずかしくなった、別れたい、という女性までいる。それまでそういう傾向があることを知らずにつきあっていたのだろうかとも思っちゃうのだけれどそれは置いといて、いろいろと明らかになるだろうね、これからは。

私たち日本人は、悲惨な敗戦から、欧米が驚いちゃうくらいの早さで復興しました(そしてそれはGDP2位という「経済大国」という国の成り立ち方を宿命づけたのですが、いずれその成り立ち方から見つめ直さなければならない時が来るでしょう。人口減るんだし)。今回の震災においても、初めの三日ほどは、海外メディアは驚いてばかりでした。どうして略奪やパニックが起きないんだと。そこに海外メディアは、日本人の節度や秩序という美徳を見たのです。ところがどうだい、それは被災地の東北の人に向けてだった。東京では買い占めが起きた。被災地でも略奪や窃盗が起きている。オイルショックの頃から何も変わっていなかったのだ。悪い方へ傾く集団心理は、タガが外れると爆発する。これは誰の責任でもない。集団心理っていうのはそういうものだから。いくら菅直人の事務所がある武蔵野市中町1丁目が停電から除外されていても、中町2丁目の人は怒ってもしょうがないのだ。不公平だと怒ったら菅直人の事務所が停電になるだろうか、なるわけがない。そして、そういう方向への不公平さの解消っていうのは、つまるところ「足の引っ張り合い」なのだ。

ツイッターでも散見されるのだけれど「批判ばかりの人はフォローから外しました」とかわざわざツイートしてる人がいて、それって自分自身もその人のことを批判してるのだから自己嫌悪なのかいと思ったりもするけれどそれはどうでもよくて、批判には二種類ある。前述した、足の引っ張り合いと、間違った方向に飛び出たものを抑えるものと。後者は、言い換えれば、足の引っ張り合いの正反対だ。解決策を出せればいちばんいいが、だからといって解決策を持たない人は批判する資格がないというわけでもない。みんながより善くなるためには、それはまずいよ、という批判も世の中にはあるのだ。その見極めをきちんとつけれらるようになっておかないと、ツイッターには向いていない。

単なる思いつきなのでこの段落は飛ばしちゃって構わないのですが(ここまで全部お読みになった方がひとりでもいたら驚きなのですが)、加賀市には、潰れた旅館がたくさんあります。東京や関西の資本が安く買って営業する場合もありますし、まだ放置されている建物もあります。被災者の方に、そこで過ごしてもらうことはできないのでしょうか。営業中の旅館が被災者を無料宿泊されるのとは違います。廃旅館に、しばらく住んでもらうのです。もちろん止められちゃっている温泉も流して。避難所や仮説住宅よりは過ごしやすいはずです。食事や掃除などは、日本全国にいる自分探しだか何だか知らないけれどボランティアしたがりやがたくさんいるので、彼らにやってもらえば人件費もかからなくて万事オッケーです。おまけに周囲の飲食店は、念願の「お金を落としてくれる」人が増えます。加賀市長、石川県知事、ご検討ください。

私自身は、赤十字と、近くのコンビニと、コーヒー屋で、わずかながら寄附しました。
山中木製漆器協同組合としても、組織は組織としてのルートで寄附することを決定済みです。

世間では非常食と保存食と防災食がごたまぜになっていて買い占めに走っているようです。あとは昆布やビールなどの放射線を防護すると言われているもの。さて、誠に数少ない私の山岳縦走および自転車ツーリングの経験から申し上げますと、防災袋に入れておく食べものは、何が良いか。羊羹です。理由は、火を使わずとも食べられる、常温で長期保存できる、体積あたりのカロリーがハンパない、しかもほとんどが糖分で少しだけタンパク質、安価、ゴミが少ない、といったところです。インスタントラーメンは水と火が必要です。おまけに脂肪分が多くて、説明は省きますがあまりよろしくない。体積も大きい。アルファ化米は軽いし調理時間も短いけれど、やっぱり水と火が必要(お湯でなくて水でも食べられるけれど)だし、カロリーがいまいち。そして高価。缶詰は、パッケージが重い。しかし羊羹は、たとえば私が100円ショップで購入してるやつは、手のひらサイズで500kcal近くあります。それだけで一食ぶんになるのです。そして、前述の通り他の諸条件にも適っています。

肉を食べたきゃコンビーフや焼鳥の缶詰があります。
でも、それらにもレトルトパウチで出ている商品があります。

私は常に85Lのザックをクルマに積んでおり(クルマ社会の田舎なのでだいたいいつもクルマと一緒だからクルマに積んでいるに過ぎません)、そのザックの中にはだいたいいつも羊羹が3つ4つ入っています。他の食べものと水も入っており、私ひとりなら4日は余裕で生き延びることができるようになっています。賞味期限が近づいてきたら、ありがたく食べちゃえばいいだけです。川があったり雨が降れば飲料水を確保できるアイテムも別個に積んでいます。もちろん私の持ち物は、私が暮らす加賀の最低気温をクリアできれば良い仕様になっており、それは各地で違ってくると思います。具体的には

・メリノウールのビーニーキャップ(Icebreaker)
・メリノウールの長袖Tシャツ(Icebreaker)
・ダウンジャケット(caravan)
・サイクリング用の防水ジャケット(Nalini)←裾が長い
・メリノウールの手袋&滑り止めつき軍手(Smartwool)
・メリノウールのロングタイツ(Smartwool)
・ユニクロのヒートテックのナイロンパンツ
・メリノウールの五本指ソックス(Ibex)
・メリノウールの冬山登山用ソックス(Smartwool)

・テント(Hillberg Jannu)
・寝袋(ISUKA)
・マット(ISUKA)
・枕(ISUKA)
・アルミシート

・シングルバーナー(EPI Gas)
・ガス×2
・チタンの鍋セット(EPI)
・チタンのスポーク(スプーンとフォークが一体化したもの)
・懐中電灯&頭につけるときのベルト&照明にするとき用の拡散キャップ(FENIX)
・電池式携帯充電器
・単三乾電池×18

・紐
・ホイッスル
・ゴミ袋(何枚でも)
・布ガムテープ
・サランラップ

・水6L
・加熱しなくても食べられるもの4000kcalぶん
・加熱して食べるもの4000kcalぶん

これだけ入っています。
(携帯電話と身分証明とビクトリノックスは常に携帯しています)

災害時は72時間が生死の境目というのは、
先ごろのニュージーランドの地震でも広く報道された通り。
丸三日間の、自分の必要なカロリーと水分量を蓄えとけばいいのです。
(私は食べものを多めに詰め込んであります)

このリストは、寝る場所もない場合のものです。
自宅や避難所で眠ることができるならば、テントなど不要。
私は、どこでも生きていけるように、衣食住すべてをザックに入れているわけです。

テントをツェルトに替えれば、もっと水が入ります。
しかし実際問題これを背負って瓦礫や崩れた土砂の上を歩くとなると、
これくらいの重量でないと発汗およびカロリー消費で相殺されちゃいます。
体重の軽い女性なら、テントじゃなくてツェルトにして、
必要な飲食物も少ないので、もっと軽くなります。
だいたい50L前後の登山用ザックで収まるのではないかと思います。
もっと温暖な土地なら、かさばる衣類は不要かもしれません。

また、ひとりひとりがそれぞれ自分のものを備えておくよりも、
家族のぶんをまとめて入れておくほうがコンパクトです。
その場合は、水など重いものが入った袋はお父さんが持ち、
といった分担もできます。

メリノウールは、このページをご覧になると解る通り、
何日も着続けても臭くならないという天然素材です。
確かに私も三日間ソックスを履き続けて歩き続けたことがあり、
ほんとうに臭わないことに驚きました。
なので、体積の大きい「着替え」を入れなくても良いのです。
おまけに温度と湿度を調節してくれます。
メリノウールについては、いずれこのブログの
「my favorite things」の項目で取り上げたいと思います。

ザックには入っていないけれどクルマに積んでるもの
・ポカリ&コーラ
・銀マット&ブルーシート
・ダウンのロングコート
・新聞紙&コーヒー豆の麻袋
・金槌&ペンチ(クルマから脱出する用)

要は、いつでも気が向いたときにキャンプできる装備なわけです。
重苦しく考える必要はありません。
でも、高を括っていてもいけません。

私は、上記装備に加え、ラジオをどうにかしなきゃと考えているところです。
(ふだん使っているので、ザックに入れていない)
マスクは、どうなんだろと思っています。
(関西と中京に電気を送っている原発が石川県にもあります)
あと、これは忘れがちなのですが、ベッドの下に、何でもいいから靴を置いておくと良いです。
地震ってことはガラスが割れまくるわけで、そこ歩いて避難しなきゃいけません。


原子力について。東京電力について。民主党について。
そんなものは、いま目の前にある問題から目をそらさずに見て、乗り越えて、それからの話。

政府は日本のリーダーであり、国民から選ばれ、国民が自分の生活を委ねているのです。今こそしっかりとしてほしいと強く願います。強烈なリーダーシップが望まれるような気もしますが、一歩間違えば独裁政治であり恐怖政治です。そうならないよう、国民のことを第一に考えて、この困難を乗り切ってほしい。それが正しい方向であるならば、敗戦の焦土から立ち上がった日本です、ちょっとくらい我慢しなきゃいけないことがあっても、みんなで助け合っていくはずです。それが日本人だったでしょう。何十年かかろうが、これは乗り越えなければならないことだと思います。

また江戸の大火でのエピソードになりますが、こんどは良い話。これも有名なのでご存知の方も多いと思います。火は囚獄にも迫りつつあった。牢役人の石出吉深は、囚人に「大火から逃げおおせた暁には必ずここに戻ってくるように。さすれば死罪の者も含め、私の命に替えても必ずやその義理に報いて見せよう。もしもこの機に乗じて雲隠れする者が有れば、私自らが雲の果てまで追い詰めて、その者のみならず一族郎党全てを成敗する」と伝え、数百人に及ぶ囚人を解放した。そして後日、囚人たちはひとり残らず全員が戻ってきた。これが「切り放ち」といわれる出来事です。そしてこれは、幕府の承認を得る手続きなどとっておらず、切り放ちに関する法律もあるわけがなかった。全ては、現場の判断である。そして幕府は、後に法律を定めた。「切り放ち後に戻ってきた者には罪一等減刑、戻らぬ者は死罪」と。幕府が事後承諾したんです。これが日本人です。

私は、目を覆いたくなるような現実でも、決して目は閉じません。
PTSDになりそうな方は、目を閉じてください。
ただし、家族がいる方は、閉じてはいけないと思います。
現実をしっかりと見て、知識と知恵を蓄え、判断力を養い、体力をつける。
そうしとかないと、救える家族も救えません。

「セシウムが飛んでくるぞー」とか言ってマスクを買ってくる一家の大黒柱は、
中国から飛んでくる黄砂にもセシウムが含まれていることを知っての上での行為だろうか。
知識というのは、そういうことです。
「情報」が錯綜しているときこそ「知識」と「判断力」が必要です。
答えがひとつだけしかないなら、それを「情報」として受け入れればいいだけですからね。

いま立ち上がらなくて、いつ立ち上がるんだ、って感じです。
もしくは、心を入れ替えて、この世界に立ち向かっていくきっかけとなるように。
自分にとって大切なものは何か。
家族なら、家族が安心できるように知識と知恵と技術を身につければいい。
お金なら、この事態に乗じて稼げばいい。
自分なら、とにかく自分に投資してさらに貯蓄すればいい。
自分の暮らす街なら、日本なら、世界なら。

何か起きると、ひとりひとりの特性が、甚だしくなる。
これまでにない震災なら、甚だしさもこれまでにないくらいになる。
つまり、判りやすくなる。
そのようになった日本で、どう生きるか。
もちろん自由だ。
でも、誰かが観ている。見極めをつけている。


最後になりましたが、今回の震災で亡くなられた方々に哀悼の意を表します。
また、いまも避難所や病院で過ごされている方々に心よりお見舞い申し上げます。
ずっとずっとお祈り申し上げ続けます。



■リンク

○情報

Google personal finder
グーグルが超本気出した消息・安否情報。

東北関東大震災コミュ案内板
mixiの震災関連のコミュをまとめているコミュ。

まちBBS
各都道府県市区町村ごとにスレッドがある掲示板。

2ch 緊急自然災害板
いろいろ混ざってますが、ここでしか入手できない情報があるのは、いつもの2ch通り。

ツイナビ ツイッター震災情報
ツイッター公式ナビゲータの地震関連まとめページ。アカウントやハッシュタグなどが整理されている。

NHKオンライン 東北関東大震災関連リンク
それなりにまとめたリンク集。


○メディア

USTREAM
動画共有サービス。個人の配信も可能。震災関連はテレビをライブ配信。

ニコニコ生放送
ニコニコ動画の、生放送のやつ。震災関連を中心にライブ配信。

radiko
ラジオ番組の同時配信。しばらくの間は全国開放。

CNN
ご存知アメリカCNNは、日本のメディアが報道しないことも解説しています。

BBC
ご存知イギリスBBCは、日本のメディアが報道しないことも解説しています。

SPIGEL ONLINE
ドイツ最大の雑誌社。


○寄附

日本赤十字社
寄附するならここ。

国境なき医師団日本
こちらもお金の流れに透明性があります。


○生活ノウハウ

アウトドアに役立つ200のサバイバル術
水、天気、食料の入手方法、傷の手当て、シェルターの作り方、などなど生き抜く知恵満載。

OLIVE wiki
瓦を組み上げるだけで作れるロケットストーブや飲料水を作る方法など。

初めての登山装備品
避難生活や孤立は、何泊かかけて縦走する登山と、持ち物が似ています。

消防庁 防災グッズ
最低限これだけは必要、という消防庁のページ。


○その他

Pray for Japan NAVERまとめ
海外からの応援メッセージをまとめてある。

IRIS Seismic Monitor
世界中の地震状況をリアルタイムで観ることができる、アメリカの何とかかんとかってところ。

多田あさみオフィシャルブログ
「大人の千羽鶴」のネーミング。手順を画像で説明。なんだかすごい子。

ガイガーカウンターを作ろう
ガイガーカウンター(買うと高価)の作り方を紹介したサイトをまとめてある。

※寄付について

寄付は、現金を日本赤十字社に、というのがいちばん。
振込(振替)手数料もかかりません。
でも他にもたくさん寄付する方法はあります。
その中で、無料で寄付できる(ややこしい)ところをまとめました。

YAHOO! ボランティア
YAHOO!で買い物したりして貯まったポイントを、1ポイント1円で寄付できます。

JALマイレージバンク
貯まったマイルを、1マイル1円で寄付できます。

ANAマイレージクラブ
貯まったマイルを、1マイル1円で寄付できます。


Tポイント
Tポイントを寄付にできます。

ぐるなび食市場
スーパー「ぐ」ポイントを寄付にできます。

ECナビ
ECナビポイントを寄付できます。

楽天市場
楽天ポイントを寄付できます。楽天カード でも。


ameba
amebaに登録してちょっとした操作で、二千円寄付できます。
1:PCからアメーバに登録する。
2:アメーバピグの上のバーの「友達を誘って100アメG」をクリック。
3:自分の携帯アドレスを設定。
4:携帯にメールが来るのでアメーバに登録。
5:PCで対処に作ったIDでログインし、アメーバピグを開く。
6:アメーバピグの右側の「おでかけ」をクリック。
7:タイムトラベルとおでかけの枠が出る。おでかけをクリック。
8:NEW枠の「地震情報交換広場」をクリック。
9:沢山の部屋があるので適当に空いてる場所をクリック。
10:1000アメゴールドの商品をアメゴールドがなくなるまで購入。
11:アメゴールドがなくなったらアメーバを退会。
もちをんそのまま継続してamebaを利用してもいい。

(何か良いサイトがあれば教えてください)
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