柊家旅館再訪



先日、京都の柊家旅館を再訪しました。柊家旅館については前回の記事で力尽きたし泊まったのは前回と同じ部屋(たぶんこれからもずっとそう)なので、そちらをお読みください。今回は、これぞ真髄(というものばかりなのだけれど)の、朝食を。
 




一見、ありふれた旅館の朝食のように見えるかもしれません。特にサラダなどは「柊家といってもこういうサラダなんだー」と思うのではないでしょうか。しかし、とうもろこしをじっくり見れば判る通り、缶詰ではなくもぎ取ったものです。もぎとりたての、熱を通していないとうもろこしです。食材のひとつひとつが、そういうもので成り立っているのです。





そして、前回も感動した湯豆腐マシン。こういうふうになっています。左の穴には炭が入っていて、湯豆腐を保温しています。持ち上げたのものに、湯豆腐のつゆが入っている。縦に長く、つゆを保温できるようになっている。酒でも入れておきたくなりますね。それはともかく、湯豆腐を美味しく、という目的のために、機能から形が導かれていったのだということが一目で判ります。朝食ひとつとってもこの凝りっぷり。チェックインからチェックアウトまで、大変心地良い時間を過ごせます。







私が利用する小さな部屋にも小さな庭があり、小さいわけではない蹲踞がある。チェックインしたときには水が流れていて、前回は台風の翌日、今回は台風が近づくとき、というなかなか天候には恵まれない私の旅なのだけれど、とても涼しげな水音を立てていた。で、思ったのは、たとえば自分の住まいの洗面や台所の蛇口が緩んで水が漏れてたら、同じような音が出る。だがそれは大変な心理的不快感をもたらす音なのに、蹲踞の音は非常に快い。帰宅後、ちょっと思いついて茶碗をシンクに置いて水をぽたぽた落としてみた。音の傾向と周波数は似ている。主に水の溜まり具合で音の高低や「深さ」が変わるに過ぎない。で、似ているけれど、やっぱり不快だ。水手鉢が石だから音色が異なるのかもしれないと思い、素焼きの鉢でもやってみた。やっぱり違う。全然違う。スキューバダイビングと筑波大学くらい違う。この違いは何か。しばらく思案しようかと考えております。

夕食は、東京と京都から人が集い、とても楽しい宴となった。
よきご縁に恵まれた出会いでした。
大女将ともお会いできて大満足。
次回は春の美味を頂戴したいと思っております。



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